「インプラントがぐらつく」「腫れてきた」…それ、再治療が必要かもしれません

インプラント治療は成功率が高く、長期的に安定する治療法ですが、術後の管理不備や埋入位置の不適切さ、インプラント周囲炎などにより、トラブルが生じるケースも少なくありません。

「他院で入れたインプラントが調子悪い」
「再治療を勧められたが、不安で踏み切れない」

このような方に向けて、当院では専門的な再治療プログラムを用意しています。

インプラント再治療の代表的な原因

1. インプラント周囲炎(インプラントの歯周病)

  • プラークや咬合力により、インプラント周囲の骨が吸収される炎症性疾患
  • 放置するとインプラントが脱落する可能性あり
  • 進行度に応じて、クリーニング・再手術・除去→再埋入などを行います

2. 埋入位置・角度の不適切

  • 咬み合わせや清掃性、補綴物の形態に悪影響
  • 審美性に問題が出ることも

3. 骨との結合不良(オッセオインテグレーション失敗)

  • 骨密度不足・喫煙・糖尿病・過早負荷が原因となることも
  • インプラントを除去し、GBR後に再埋入する再治療が必要なこともあります

4. 補綴物(上部構造)の破損や脱落

  • 咬み合わせや材質の不適合
  • セラミッククラウンやジルコニアの再設計・再製作で対応します

当院の再治療方針|原因を見極め、無理なく再生を目指す

■ 初回はCTと口腔内診査による「根本原因の特定」

  • CTで骨の吸収状態・位置異常・破折などを評価
  • 歯周病や全身疾患との関連も確認
  • 咬合診査・補綴診査なども並行し、包括的に分析

■ 必要に応じて外科的再治療

  • インプラントの除去・骨造成(GBR)・再埋入を行う「完全やり直し型」
  • 炎症のみの症例ではレーザー治療やクリーニングで保存的対応も可能
  • 状況によりサイナスリフト・抜歯即時埋入の併用も検討

再治療の症例

症例:10年前に他院で埋入 → 周囲炎により再治療

  • 主訴:インプラント部の腫れ・痛み・膿
  • 初回CT診断:インプラント周囲の骨吸収/不適切な埋入位置
  • 処置内容:除去 → GBR → 再埋入 → セラミック補綴再設計
  • 費用:再治療費用 合計約44万円(税込)
  • 経過:術後6ヶ月で骨安定/メインテナンス移行中
  • リスク・副作用:インプラントは安全性が高いですが、リスクと副作用も存在します。主なものとして、神経損傷による麻痺、感染症(インプラント周囲炎)、上顎洞・下顎管損傷、アレルギー反応、稀にインプラントの脱落が挙げられます。喫煙や全身疾患があるとリスクが高まる傾向にあります。適切な診断と治療、術後の徹底した口腔ケアが重要です。

費用について(目安)

項目 費用(税込)
インプラント再治療相談・CT診査 11,000円〜
インプラント除去手術 33,000円〜
GBR(骨造成) 88,000円〜165,000円
再埋入手術 220,000円〜330,000円
補綴再製作(セラミック) 88,000円〜165,000円

▶ 症例ごとに必要な内容が異なるため、診断後に詳細見積りをご提示いたします。

再治療のリスクと注意点

  • 骨の条件によっては再埋入が難しい場合もあります
  • インプラント除去後、治癒期間を確保してから再治療が必要です
  • 原因の特定と除去が不完全な場合、再発リスクがあります
  • 糖尿病・喫煙・歯周病など、リスク因子の管理が不可欠です

▶ 当院では、全身疾患を含めたリスク管理・医科連携を徹底しています。

「失敗した」からこそ、専門家の再評価を

インプラントの不調やトラブルに直面すると、
「もう一度インプラントをするのは怖い」「抜くしかないのか」と思われるかもしれません。

しかし、原因と状態を正確に把握し、適切に再治療すれば、再び快適に咬める未来は十分に可能です。

当院では、セカンドオピニオン・再治療相談を随時受け付けております。
不安を一人で抱え込まず、まずは専門医へご相談ください。