すべての方にインプラントが可能とは限りません

インプラント治療は多くの症例に対応できる優れた治療法ですが、安全性を最優先に考えた場合、治療をおすすめできないケースが存在するのも事実です。
ここでは、「どのような場合にインプラントが行えない可能性があるのか」を事前にわかりやすくご説明します。

インプラントができない、または慎重な判断が必要なケース

ケース 理由・注意点
重度の心疾患・脳血管疾患 術中に循環動態が不安定となるリスクがあるため、主治医の許可が必須
重度の糖尿病(血糖コントロール不良) 感染や治癒遅延のリスクが高く、事前に血糖値の改善が必要
透析中・重度腎疾患 出血・感染リスクが高く、薬剤や透析スケジュールの管理が必須
骨粗鬆症でBP製剤を長期服用中 顎骨壊死のリスクがあるため、内科医との連携と慎重な判断が必要
重度の歯周病が未治療の場合 口腔内の感染がインプラント周囲炎に直結するため、先に歯周病治療が必要
顎の骨が極端に少ない場合 骨造成などの再建治療を行っても埋入が不可能な場合がある
喫煙量が非常に多い方 術後の骨結合不良や感染のリスクが高く、禁煙が必須になります

「できるかできないか」は精密検査で判断できます

上記に該当する場合でも、

✓ 医科連携による全身管理
✓ 骨造成や再生療法の併用
✓ 術式の工夫(傾斜埋入・短縮インプラント等)

などにより、治療が可能となるケースは少なくありません。

まずはCT検査や血液検査などを通じて「医学的に可能かどうか」を正確に評価することが大切です。

当院のスタンス ~ 無理な治療は決して行いません

インプラントは「できること」と「してはいけないこと」の判断が非常に重要な治療です。
当院では、安全性を最優先に、リスクが高い場合には別の治療法(ブリッジ・義歯等)をご提案することもあります。
“無理にインプラントをすすめる”ことは一切ありません。

まずは正確な診断を受けることが第一歩です

「治療ができるかできないか」を一人で判断する必要はありません。
専門的な検査と診断により、本当に安全に治療可能かどうかを見極めることが大切です。
気になる方は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。